イギリス紳士がイタリア紳士に?!『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』でジェームズ・ボンドが惚れたイタリアンブランドをもっと知りたい!

1962年にイギリスで公開されてから、世界中のファンを魅了してきた007シリーズだが、20204月に公開予定の新作映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』をめぐり、なにやらファッション業界が騒がしい模様?!というのも、2006年以降ダニエル・クレイグが務めたジェームズ・ボンドの衣装は、これまで「ブリオーニ」「トム・フォード」が手がけてきたが、本作で新しく選ばれたのは、「マッシモ・アルバ」という知る人ぞ知るイタリアのブランドなのだ。そんな今、世界中から注目されるマッシモ氏本人に、ワカペディアが直撃!

実は、ワカペディアメンバーも何度か撮影で着用したことがあるのだが、「マッシモ・アルバ」の洋服は、リラックス感がありながら生地が上質なことで知られている。カシミアをはじめとする商品で世界的に有名な「マーロ」「アニオナ」「バランタイン」でキャリアを積んできたデザイナー、マッシモ・アルバが立ち上げたブランドだ。今回、新作映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の衣装に選ばれたことについて、デザイナーのマッシモ氏は「まさかこんな展開になるだなんて、全く予想していなかったよ。最初は冗談かと思ったさ。」とのこと。

続けて、「ダニエル・クレイグ自身が僕らの商品をプライベートで着用してくれているのは事実だけど、今回はプロダクトプレイスメント(映画やテレビ番組などの作品で、企業の製品を使用することで宣伝する手法)ではなく、彼個人の勧めで注文が来たんだ。そのことがとても嬉しいね。」と答えた。

話を聞いたところ、ある日突然、イギリスの制作会社「パインウッド・スタジオ」の衣装デザイナーのチーフから連絡があり、映画用に3ルック購入していったとのこと。南イタリアマテーラを舞台にカーチェイスを繰り広げるシーンで着用している、インフォーマルなコーデュロイのスーツに、モスグリーン系のレインコートと、グレー系のパンツだそう。

「何よりも驚いたのは、世界的に有名な巨大プロダクションが、僕らみたいな小さなブランドをあえて選んだということさ。そのこと自体が、僕らに大きなエネルギーを与えてくれるんだ。」と笑顔を見せた。

元々、「マッシモ・アルバ」は世界250か所で販売されており、レオナルド・ディカプリオをはじめ、ハリウッドのセレブ達にも愛用されている。映画で使用されたことが取り上げられて以降、スーツはあっという間に完売した。その後も、沢山の007ファンがSNSに写真を掲載したことで噂が広まり、これまでブランドがほとんど知られていなかった、オーストラリアニュージーランドからも、多くの問い合わせや予約が入っているとのこと。

なぜ今回の映画に当ブランドが選ばれたと思うか、という質問には「ブランド自体は、カシミヤやシルク、コーデュロイをはじめとする上質な生地が特徴で、デザインはインフォーマルで心地よい着易さを追求しているんだ。これは個人的な見解だけど、ナチュラルさを大切にする僕らのブランドを選んだということは、新作映画ではよりセンシブルで人間らしいジェームズ・ボンドが見られるんじゃないかな。」と答えた。

ちなみに新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のメガホンを取ったのは、カリフォルニア州生まれの日系アメリカ人、キャリー・フクナガ監督。イタリアにも日本にも関わりがある作品となれば、これはチェックするしかない!この記事を読んでもっとジェームズ・ボンドに近づきたいと思ったそこのあなた。この後のミッションは、「マッシモ・アルバ」のオンラインショップか、広尾のインポートウエアセレクトショップ「ピッコロ・グランデ」で新作をチェックすることだったりして?そんな見ごたえのある本作、2020410日の公開をお楽しみに!

 

Description & Interview: Wakapedia Japan Team