現在日本で活躍中の外国人タレント、ジローラモ・パンツェッタ1962年にイタリア・アヴェリーノで生まれ、ナポリで育った。明海大学経済学部を卒業した後、NHK教育テレビのNHK外国語会話イタリア語講座に出演。日本人ウケしやすい「典型的イタリア人」として人気を博す。現在、CMやバラエティー、ドラマやファッション雑誌などで活躍中。

ワカペディアの見るジローラモ・パンツェッタ

私にとってジローさんはすごい人!本当に心から彼を尊敬している。日本では大人気のジローラモだけど、イタリアではあまり知られていない。ジローラモを知っているイタリア人はあまり彼の事を良く思ってない事が多い。なぜ?それはイタリア人いわく、皆が皆女好きなわけではないし、食事、ファッションだけを考えてるわけでもない。

実はちょっとジェラシー?と思う事もある。たしかにジローラモはイタリアでいうと、何処にでもいるおじさんに見える。でも、何処にでもいるおじさんとジローラモの違いは何だろう?それは輝きだと思う。私には、ジローさんはすごく輝いて見える!普通のナポリのおじさんがここまでやってこられたのなら、なおさら尊敬するべきじゃないのだろうか。だけど、毎回東京で会うたびに遅刻したりドタキャンするジローラモは許せません。

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Girolamo Panzetta for web Kadokawa.jp

サラワカ : Ciao!サラワカだよ!あなたは?

ジロー:ジロー!初めまして。

サラワカ:いや・・・ちょっと!違うでしょ!それにちゃんと名字と名前言って!

ジロー:ジローラモ・パンツェッタです。

サラワカ:日本人にはジローさんはタレントって説明すればわかるけど、外国人に自分はなにをしているのか説明してあげて!

ジロー:うーん、難しい質問だなあ。幸せ!僕は人に幸せを与えているよ!(笑)

サラワカ:ああ!女性にって事だね!

ジロー:それはもちろんの事!でも最近には男性にもだよ!

サラワカ:ジロー・・・女性だけじゃ満足できなくなってきたのね?

ジロー:いや、そういう意味なら男性は興味ないよ。触った事もない!(笑)

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Panzetta sponsoring Italian pizza in a Japanese TV spot

僕はもう25年間日本に住んでいて、ファッション業界、テレビ業界、ラジオ等の広告や、コミュニケーションに関わっているよ。僕にとってコミュニケーションは、最高のものなんだ!人と関わるのが大好きさ。僕がナポリに住んでいたときは、コミュニケーションは、誰とでも何処にいてもできた事だったんだ。道端や、バス停の前とかででもね!それがある日、仕事になったっていうわけ。

サラワカ:仕事?

ジロー:そう!なんたって僕は、日本のテレビ番組でイタリア語を教えてたからね。10年間やったよ。なんていうか、ちょっと日本の教育の仕組みを壊したって言ってもいいかな?NHKはイタリアのRAIみたいな日本の放送局なんだけれど、大抵が大学の教授や文学者を招いて、フォーマルな語学番組を放送するんだ。僕はこのスケールを変えたんだよ。面白い番組を作りたかったんだ!色々な人がみてくれるような番組をね。(ES1.2)

サラワカ: あたしもよく覚えてるよ!ジローが出てたイタリア語講座は面白かったよね!

ジロー:そうそう。僕は誰もが楽しめるような番組をやりたかったのさ。あの番組のおかげで、僕は自分の服の着方に気を使うようになった。日本のテレビはあまり服にはお金を賭けてくれなかったけれど、僕はその少しのお金で色々な服を買い始めて、自分で自分のスタイリングをするようになったんだ。それからだね、ファッションに興味を持ち始めたのは。それをきっかけに、もう一つの扉が開いたのさ!だんだん色々なブランドを着てくれと頼まれるようになったんだ。たぶんブランド品を着てテレビに主演する人はNHKの中でも僕が最初だったんじゃないかな?ほら、日本はテープでブランドの名前を隠すからね。こうして、僕は色々なデザイナーの宣伝をし始めたのさ。無償でやっていたけど、その代わりに色々な服をプレゼントしてもらったんだ。僕の服の着方は日本の人にとってはすごくインパクトがあったみたいで、それからは色々なファッション雑誌に出るようになった。こうして、僕のイメージというものがだんだん作り上げられていったんだよ。

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Panzetta’s book cover about Italian people in Japan

ジロー:雑誌だけじゃないよ、本だって書いたんだ。例えば『極楽イタリア人になる方法』(ワニ文庫)(写真3)とかは200万本売れたんだよ。あの本の中では、なんとか日本人がイタリア文化に入り込めるようにしたかったんだ。その後も本を書き続けて、結局25冊くらい書いたかなあ。

サラワカ:えっ?!そんなに?!でもさジロー、私もイタリア語書くとき間違いだらけだけど、ジローもあんまりイタリア語うまくないよね(笑)もちろんイタリア人の目から見てだけど(笑)

ジロー:あははは!今となっては日本語ばっかりしゃべっているからね。日本語の方がある意味、親しみを感じるよ。でもね、サラ、僕のイタリア語は昔はもっとひどかったさ!

サラワカ:えええ!もっと?!

ジロー:今となっては結構マシになったほうだよ!本当の事をいうとNHKイタリア語講座では、僕にとってもいい勉強だったんだ!イタリア語の文法とか特にね。日本人にイタリア語を教えながら、自分にもイタリア語を教えていたようなもんさ(笑)

サラワカ:イタリア語は難しいっていう事にしておこう!(笑)

ジロー:そういう事にしておこう(笑)話は戻るけど、とにかくイタリア語講座のおかげで、僕は世界中のブランドと仕事するようになったのさ。

サラワカ:その中でも好きなブランドは?

ジロー:僕はETROが特に好きかな。

サラワカ:あ!確かに雰囲気に合ってるね!ちょい悪オヤジだね!

ジロー:そうそう!だから好きなのさ!(笑)後は、DSQUARED2や色々なイタリアブランドが大好きさ。それからさ、LEON(以下レオン)ていう雑誌を作ったんだけど、これは外国人モデルだけを使って世界中のブランドを紹介する、日本のファッション雑誌なんだ。

サラワカ:もっとレオンの事を詳しく教えてもらえるかな?

ジロー:レオンは日本人のために作られた男性ファッション雑誌なんだ。外国人に憧れる日本人に、君達も僕らみたいな格好ができるんだよって教えてあげる雑誌なんだ。でも本当は、僕ら外国人が服の着方を教えてあげているわけじゃないんだよ。日本人のスタイリスト達が僕らのイメージで、様々な外国のブランドを用いて、読者に服の着こなしを教えているんだよ。僕ももうレオンの表紙を飾り続けて12年目だよ。ギネスブックに出れるくらいさ!

サラワカ:ギネスブックに載ったの?

ジロー:いや、載るには一万五千ユーロ払わないといけないらしいから載らなかったよ(笑)

でも実は、10年ほど前まではこのプロジェクトのことを誰も信じてなかったんだ。雑誌を創刊するときは3、4年間の投資をする必要があるんだけれど、僕らの場合はすごく早かった。一年で全ての費用をカバーできたんだ!

大成功だったんだよ!今でも、レオンは日本で売れてる雑誌の一つさ!そして僕はいつも表紙モデルをしているから、まるでトレンドマークになったような感じだよ。この僕がだよ?信じられるかい?(笑)しかも今レオンは、中国や韓国でも出版されているんだ。

サラワカ:すごいね!ところで、日本のファッションはどう思う?

ジロー:そうだねえ。僕は日本のファッションで一番すごいと思うのは、やっぱり色の使い方だね。日本人はイタリア人と違って、カラフルな服を使って色々なコーディネートをするのがすごくうまいと思うよ。それがやっぱり、いつも伝統的でエレガントな格好をするイタリア人の着こなしとの違いだよね。日本にいるイタリア人は、すぐわかるよ。皆エレガントか、ブルーが入った服を着てるからだろうね。かっこいいけど、いつも同じにしか見えないな。でも日本人はもっとコンテンポラリーな着方をしていると思う。

サラワカ:それじゃあ次!イタリアの女性と日本の女性といったら、どっちを選ぶ?

ジロー:どっちもだね!!イタリアの女性は素敵だよ!情熱的で、ドラマチックな所が大好きなんだ。日本の女性の場合、最初はすごくシャイな感じがするんだけれども、知り合っていくうちにどんどん積極的になってくるんだ!もう手に負えないくらいになったりする事もある。特に出会ってから 、しばらくして一緒に生活し始めるとそうなるかな?(笑)でも、すこし距離を置いて付き合っていくと、日本の女性は最高だよ!

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Girolamo and I at Restaurant あんど(ANDO) in Tokyo

サラワカ:(笑)オッケー。じゃあ、最後の質問ね!キスしてちょうだい!

ジロー:あっ!その前に最近買ったこの香水どう思う?(首を見せ、首に指をさした)

サラワカ:ん?どれどれ(と、そのときにジローは私の唇を奪おうとしたが、私はそのキスから逃げることに成功!)

サラワカ:相変わらずだね。ジローはちょいワルオヤジじゃなくて、ちょいエロオヤジでいいと思う!

ジロー:ちょいエロ娘に言われたくないね!

(大爆笑)

Description & Interview: Sara Waka

Edited by:Yuliette