ワカペディアの愛するイタリアのエスプレッソと、その奥の深さに迫る!

日本でコーヒーといえば、挽いた豆で淹れるドリップコーヒーを思い浮かべるのではないだろうか。イタリアで、コーヒーのイタリア語表記である『カフェ』といえば、コーヒー豆に圧力をかけて抽出する、濃厚なコクと強い香りのエスプレッソを指すのが一般的。そのエスプレッソに砂糖を入れ、一気にクッと飲み干すのがイタリア流だ。実は、日本の食文化を代表する味噌汁が地域によって異なるように、なんとエスプレッソも地域によって異なる飲み方があるのだ!

ワカぺディアは、ヴァイス・マガジン(VICE Magazine)のフードに特化したコラムを掲載する、マンチーズ・イタリア(MUNCHIES ITALIAと、120年以上の伝統を誇るエスプレッソ・メーカーのラバッツァ(LAVAZZA)がコラボレーションをしたプロジェクトに参加させてもらった。そこで今回、イタリア各地のエスプレッソの美味しさに迫りつつ、早速学んだ秘蔵レシピを紹介する旅へご案内しよう。

まずサラワカは「マンチーズ親善大使」として、ラバッツァの新しい本社「Nuvola」があるトリノへ向かった。そこで待ち受けていたミッションとは、古い歴史を持つババレイサ、ミント味のカフェ・パドヴァーノ、へーゼルナッツが特徴的なカフェ・ナポレターノという3種類のエスプレッソのレシピを学ぶというものだった。

サラワカ同様、「エスプレッソ通」への扉を前にして、胸の高まりを隠せずにいるそこのあなた。ちょっとお待ちを!レシピを伝える前に、コーヒー、チョコレート、クリーム、ミントのリキュール、そしてナポリ産のへーゼルナッツがご自宅にあることを是非チェック。材料が揃わないあなたは、メモのご準備を!さて、準備が整ったところで、レシピをご紹介!

まずは最も古い歴史を持つ、ババレイサ(Bavareisa)を味わってみよう!コーヒーとチョコレートと生クリームで綺麗な三層を作り出すババレイサは、見た目と味で二度楽しめるホットドリンク。この飲み物はフランスが起源とされており、18世紀のトリノの伝統的な飲み物、ビチェリン(Bicerin)の原型になったとも言いわれている。フランスの名だたる文豪達のお気に入りドリンクだという逸話も残っているようだ。ちなみに、かき混ぜることなく、三層になったエスプレッソを楽しみながら飲むのが美味しさの秘訣だそう。

ババレイサの作り方は?

1. 50mlのホットココアをカップに注ぐ
(チョコレートを溶かしたような、甘くコクのあるトロっとしたココアがおススメ!)

2. 50mlの薄めたエスプレッソをホットココアの上にゆっくりと注ぐ

3. 仕上げに生クリームを絞り、出来上がり!

続いて2番目のレシピを紐解くべくサラワカが向かったのは、南イタリア。そう、あのカフェ・ナポレターノ(Café Napoletano)を求めて。カフェ・ナポレターノといえば、ジッフォーニ・へーゼルナッツ。このヘーゼルナッツはサレルノ地方のとある村から伝わったもので、信じられないほど香りが豊かで滑らか!クリームのような舌触りの貴重なヘーゼルナッツなのだ。

カフェ・ナポレターノの作り方は?

1. 150mlの生クリームと100gのへーゼルナッツソースをボウルに入れる

2. 1の材料をハンドミキサーでかき混ぜる

3. エスプレッソを小さいカップに準備する

4. 3に2で作ったヘーゼルナッツクリームを30ml加える

5. 仕上げに、挽いたコーヒーの粉をさっと振りかけたら完成! 

さぁ、南イタリアでヘーゼルナッツの香りを満喫したら、次はカフェ・ペドロッキ (Café Pedrocchi)の愛称でも親しまれているコーヒー、カフェ・パドヴァノ(Café Padovano)を求めて、再び北イタリアへ。地元の人達によるとこの名前は、イタリアが誇る最も歴史的に有名なカフェ(店舗)のひとつ、ペドロッキを連想させるとか。このレシピはカフェの創業者でもあったアントニオ・ペドロッキ(Antonio Pedrocchi)に由来している。アントニオは1826年にカフェを建設した際、コーヒースペースとバーを兼ねそろえた場所をイメージし、緑色の装飾で統一された空間は、当時の知識人の憩いの場となっていた。古典的なコーヒーの名称であるカフェ・ペドロッキは、エスプレッソにミントシロップを混ぜ、そこに液体状のクリームを入れる。さらにミルクとココアパウダーを加え、味をまろやかにして出来上がり!このコーヒーの特徴は、パウンドコーヒーの色を再現するために、ミントシロップを使用することだ。

カフェ・パドヴァノの作り方は?

1. 冷たい全乳20mlをボウルに注ぎ、そこに70mlの液体状の生クリームと30mlのミントシロップを加える

2. クリームが泡立つまで、ハンドミキサーでかき混ぜる

3. カプチーノ・カップにエスプレッソを準備し、2で作ったミントミルクを60ml加え、ビターなココアパウダーをその上に静かにふりかける

エスプレッソを味わいながらイタリアを巡る旅。香ばしくてほろ苦い味から、まるでイタリアの伊達男のように、スウィートな中にもコクがある味わい深いレシピを、楽しんでもらえましたか?それでは今日もエスプレッソを味わいながら、素敵な一日をお過ごし下さい。チャオ!

Description: Sara Waka

Edited by: Yoka Miyano